本文へスキップ

インフォテック法律事務所は、著作権、特許、その他知的財産権、独占禁止法および国際取引・国際訴訟を中心とする企業法務を専門的に扱っている法律事務所です。

写真の権利執行サービス

 写真の無断使用による著作権侵害が横行しています。通常、著作権侵害訴訟は専門の弁護士でなければ対応が難しく多額の弁護士費用が掛かります。他方、写真の著作権侵害に対する損害賠償額は零細で、費用倒れになるので、一握りの事案を除いて、写真に対する著作権侵害は野放しになっています。そのことが、写真の無断使用による著作権侵害が横行する原因ともなっています。
 写真の無断使用による著作権侵害の事案において、とりわけ海外の写真家の事件は、英語での対応と英語文書の翻訳が必要となるので、日本での侵害に対しては事実上救済を受けられない状態となっています。わが国は確固たる「法治国家」です。しかし、海外の写真家から見れば、わが国は権利の救済から放置された「放置国家」となっています。
 このような問題を改善するために、当事務所では、写真の無断使用による著作権侵害に対する裁判外での解決から裁判上での手続までシステム化し画一処理することによって、損害賠償額が零細な写真の著作権侵害に対しても、弁護士サービスを提供できるよう努力しています。
 英語での対応が可能な当事務所は、欧米で活躍する多くのフリー写真家からの委任を受けて、日本においてその著作権を権利行使しています。侵害者に対して、警告書を送付して写真の削除と損害賠償の支払いを求め、求めに応じられない場合には著作権侵害訴訟を提起しています。

 警告書を受領した方々には、お求めがあれば著作権登録とfotoQuote料金表をお送りしています。様々なご質問を頂いていますが、同じ趣旨のご質問が多いので、あらかじめ以下の「FAQ」を用意いたしました。ご利用ください。

FAQ【よくあるご質問】

【よくあるご質問】
1. フリー素材の利用
1-1.「フリー画像素材を利用している。
1-2.「Wikimedia Commonsを利用している。
1-3.「版権フリーサイトを利用している。

2. 著作権の保有
2-1.「米国の著作権登録は日本では効力がない。
2-2.「著作権登録を米国著作権局のHPで検索できない。
2-3.「当事務所の代理権限について

3. 写真の削除
3-1.「写真を削除したのに見えるのはGoogleのキャッシュが残っているだけ。
3-2.「警告書記載の金額を支払えばライセンス期間満了まで使用できるのか。

4. 損害賠償額
4-1.「日本の写真の相場より高い。
4-2.「クレジットがないだけだから高い。
4-3.「あまりアクセスがないので、損害は発生していない。
4-4.「別の案件では損害賠償金額がもっと安かった。
4-5.「fotoQuoteとはなにか。
4-6.「fotoQuote料金表はどのように見ればいいのか。

5. 最終解決
5-1.「追加請求されることはないか。
5-2.「どのように手続は進むのか。

6. 裁判管轄
6-1.「地方所在企業も東京で訴えられるのか。

FAQ【よくあるご質問に対する回答】

1. フリー素材の利用

1-1.「フリー画像素材を利用している。」

 サイト「フリー画像素材」(http://free-photo.net/)に掲載されている画像は、自由に使えることが保証されているわけではありません。各ページ末尾に「free-photo.netで紹介したすべての素材はそれぞれの所有者に帰属しており、フリーウェア、シェアウェア、デモバージョンであるか、 パブリック·ドメインのいずれかです。ダウンロードボタン上記のライセンスは、単なる表示です。詳細については、作者のWebサイトでご確認ください。 当サイトは素材を紹介しているにすぎず・・・」と記載するとおりです。したがって、「作者のWebサイトで確認」せずに掲載されている本件画像を使うと、著作権侵害となります。

1-2.「Wikimedia Commonsを利用している。」

 Wikimedia Commonsは、写真家が自分の写真を投稿するサイトです。そこに掲載された写真を利用する条件(多くはCreative Commonsのライセンス条件を援用しています)は、各写真とともに表示されていますので、その条件を遵守せずに写真をダウンロードして使用することは、無許諾の使用として著作権侵害となります。

1-3.「版権フリーサイトを利用している。」

 「フリー」画像といわれているものは、そのほとんどが料金無償の意味での「フリー」であって、著作権が放棄されたとの意味での「フリー」ではありません。仮に、「版権フリー」をうたうサイトがあったとしても、そこに掲載された画像を利用したからといって著作権侵害を免れることはできません。というのは、当該サイトが、画像の著作権者から当該サイトへの掲載とユーザーによるダウンロードとユーザーによる公衆送信の許諾を得ていない限り、当該サイトにはユーザーに自由に利用させる権原がないからです。訴訟手続上、「版権フリー」のサイトからの利用だから著作権侵害は成立しないとのユーザーの主張は、著作権侵害の成立に対する「抗弁」に該当します。抗弁の立証責任は、それを主張するユーザーにあります。したがって、ユーザーは、当該画像の著作権者が当該「版権フリーサイト」に本件画像を投稿したことを証明する立証責任があります。ユーザーは、それを証明できない限り、著作権侵害責任を免れることはできません。

2. 著作権の保有

2-1.「米国の著作権登録は日本では効力がない。」

 米国の著作権登録は、米国ではいろいろな法律的効果が認められています。著作権の有効性および著作権の保有に対する法律上の推定(米国著作権法410条(c))、著作権侵害に対する法定賠償請求権および弁護士費用賠償請求権の付与(同 412条)など。
 しかし、属地主義により、日本には米国の著作権法の適用はありませんので、米国の著作権登録の効果も、日本では適用がありません。
 ただし、米国では著作権登録が慣習化していることおよび登録について虚偽の事実を申請すれば刑事罰の制裁があることなどから、日本での裁判においても、著作権の保有について強い事実上の証明力が米国著作権登録に認められています(ジョイサウンド仮処分事件・東京高決平成9年8月15日)。

2-2.「著作権登録を米国著作権局のHPで検索できない。」

 米国著作権局のホームページ(https://www.copyright.gov/)には、著作権登録情報を検索するサイト(https://cocatalog.loc.gov/cgi-bin/Pwebrecon.cgi?DB=local&PAGE=First)があります。
 著作権登録番号が分かっている場合には、「Search for:」の欄に、その番号を打ち込み、「Search by:」の欄で「Registration Number」を選択します。ただし、たとえば著作権登録番号が「TX 5-585-888」である場合、①大文字は小文字に変え、②数字の間の「-」(ダッシュ)は削除し、③文字と数字が全体で12文字になるよう数字の前に「0」を必要なだけ付加した形式「tx0005585888」にして、打ち込むことが必要です。最後に「Begin Search」をクリックすると、著作権登録された情報が表示されます。
 上記の手順に従って、当事務所からお送りした警告書に記載した米国著作権登録番号で、写真家の著作権登録情報を検索してみて下さい。

2-3.「当事務所の代理権限について」

 当事務所から警告書を受けた方の中には、当事務所が写真家から写真の無断使用への対処について委任を受けていることを証明する証明する書面をお求めになることがあります。弁護士は、依頼を受けた事件の処理を職責としており(弁護士法3条1項)、写真家からの依頼なく写真家を代理することもできませんし、写真家を名乗る者が本人であることを確認することについても善管注意義務を負っています。
 他方、依頼者に対して秘密保持義務を負っています(弁護士法23条)ので、写真家との委任契約書を開示することは致しません。
 当事務所としては、当事務所が写真家からの依頼の存在をお疑いになる場合には、後記(5-2)のとおり、訴訟提起の際に写真家から訴訟委任状の交付を受け裁判所に提出しますので、当該訴訟委任状を裁判記録から謄写してくださるようお願いしています。
 なお、当事務所「名義」の警告書は、当事務所からの警告書ではなく、当事務所を騙る者からの警告書であるおそれもありますので、当事務所のホームページおよび日本弁護士連合会のホームページ記載の情報にて、お確かめください。

3. 写真の削除

3-1.「写真を削除したのに見えるのはGoogleのキャッシュが残っているだけ。」

 削除手続を正しく行なってもGoogleのキャッシュが残っているために表示が残っていることは今までありません。削除をされたらすぐに反映がされています。
 WordPress に保存されている画像を削除する方法については、下記の記事は参考になるかもしれません。(https://www.adminweb.jp/wordpress/media/index2.html
 WordPressを利用されている方には、削除したのに表示が残っているという事例も、これまでのところ上記記事のご案内で解決しています。

3-2.「警告書記載の金額を支払えばライセンス期間満了まで使用できるのか。」

 たとえば、貴社が、会社のHPに他人の写真を4年前から掲載したとします。この場合、貴社に損害賠償として請求している金額は、ライセンス期間5年に該当するライセンス料相当額です。では、その請求額を支払えば、残り1年間適法に使用できるのか、というご質問を受けることがあります。
 しかし、警告書で当方が請求しているのは、ライセンスに対する著作権使用料ではありません。著作権侵害に対する損害の賠償です。賠償額の基準が著作権法114条3項に基づき、著作権使用料に相当する金額であるだけです。したがって、請求している金額をお支払い頂いても、過去の侵害に対する責任を果たすだけで、ライセンスを受けられるわけではありません。したがって、請求額のお支払後、適法に継続してお使い頂けるわけではありません。
 継続して適法にお使い頂くためには、別途、著作権者である写真家から許諾を得て頂く必要があります。ただ、多くの写真家は、クリエイティブコモンズのライセンスを採用しています。その場合、そのライセンス条件(クレジットの表示など)を遵守して頂ければ、無償にてご利用頂ける許諾が与えられます。

4. 損害賠償額

4-1.「日本の写真の相場より高い。」

 著作権者はそれぞれ自分のビジネスモデルに従って高い料金設定をすることも、安い料金設定(薄利多売モデル)をすることも自由にできます。著作権者は、薄利多売モデルを採る人の安い料金設定を強要される筋合いはありません。したがって、著作権侵害に対して、著作権者は著作権使用料(ライセンス料)相当額を損害として賠償を求めることができます(著作権法114条3項)。そこでいう著作権使用料(ライセンス料)は、市場相場ではなく、当該著作権者が通常取っているライセンス料をいいます。
 当事務所が代理している写真家はいずれも欧米において活躍する写真家です。欧米では、fotoQuoteの料金表が業界標準となっています。そのため、当事務所が代理している写真家はいずれも、欧米において、fotoQuoteの料金表に基づいてライセンス料額を決定して徴収しています。したがって、著作権法114条3項に基づいて請求できる損害賠償額は、fotoQuoteの料金表に基づくライセンス料額となります。

4-2.「クレジットがないだけだから高い。」

 著作者がクレジットの表記やリンクを条件に無償での利用を許諾しているのは、クレジットの表記やリンクによるプロモーション効果がライセンス料に値するとのビジネス判断からです。しかし、貴社は、クレジットの表記やリンクを履行しないことにより、著作者の期待したプロモーション効果を与えずその機会を奪ったのです。したがって、その損害は経済的には、ライセンス料相当額になります。

4-3.「あまりアクセスがないので、損害は発生していない。」

 fotoQuoteの料金表においては、インターネットサイトにおいて写真を公衆送信する行為に対するライセンスは、ダウンロードされた回数で料金が決められているのではなく、ダウンロード可能にされた期間で料金が決められています。したがって、実際にあったアクセス数の多寡によって損害の大小があるわけではありません。

4-4.「別の案件では損害賠償金額がもっと安かった。」

 fotoQuoteの料金表においては、インターネットサイトにおいて写真を公衆送信する行為に対するライセンスの場合、①公衆送信の目的・使用態様、②ターゲット市場の領域(全世界か、国内か、一部地域か)、③写真の画素数、④掲載期間によって、ライセンス料金が決められます。
 したがって、インターネットサイトにおいて写真を公衆送信するという点で共通する案件でも、上記①~⑤の違いによって、ライセンス料金、したがって使用料相当額の損害賠償の金額は異なります。

4-5.「fotoQuoteとはなにか。」

 fotoQuoteは、米国Cradoc fotoSoftware社が写真の取引の実体を市場調査し、市場で実際に使われている使用態様ごとのライセンス料を即座に算出できるように作成したコンピュータプログラムです。その結果、欧米の取引市場においては、fotoQuoteの算出する価格は「公正市場価格(fair market value)」と考えられており、多くの写真家はfotoQuoteの算出する価格をライセンス料の決定に使用しています。

4-6「fotoQuote料金表はどのように見ればいいのか。」

 たとえば、貴社が、会社のHPに日本語でイメージ写真として他人の写真をディスプレイの幅いっぱいの大きさで1年前から掲載したとします。
 この場合、fotoQuote料金表では、ライセンス料は1164米ドルになります。というのは、貴社の本件写真の利用は、貴社の業務目的の使用ですので、Web.Promotionalに当たります。また、日本語で記載されているサイトですので、国内市場向けとして、National Market に当たります。貴社がご使用の写真の大きさはFull Screen に該当します。また、使用期間が1年です。その結果、ライセンス料は1164米ドルとなるのです。同じ使用目的でも、画像の大きさと使用期間で金額が変わってきます。

5. 最終解決

5-1.「追加請求されることはないか。」

 写真の無断使用によって著作権侵害を構成する場合、侵害者は、①使用料相当額の損害賠償金(著作権法114条3項)のほか、②著作者の氏名を表示していないときは氏名表示権(同19条)侵害による著作者人格権侵害に対する慰謝料(民法710条)、③訴訟提起に至るときは弁護士費用(最高裁昭和44年2月27日判決)を賠償する必要があります。
 警告書において①使用料相当額の損害賠償金のお支払いを請求しておりますが、当該金額をお支払い頂ければ、上記②および③のお支払いを請求することはありません。また、①使用料相当額の損害賠償金として、後日追加請求することもありません。
 ご要望がある場合には、損害賠償金のお支払いを確認後、警告した写真家が当該写真に対して著作権を保有することを保証するとともに、後日追加請求することがないことを確認する「確認書」を発行いたしております。

5-2.「どのように手続は進むのか。」

 当事務所では、零細な写真の著作権侵害に対しても弁護士サービスを提供できるよう、このような事件を画一処理しています。
 写真の著作権侵害に対してまず警告書を送付します。警告書に対して1週間以内にご対応なき場合には、当事務所では、訴訟提起の準備を開始します。訴状を作成するとともに、写真家から訴訟委任状を取り寄せ、準備でき次第訴訟を提起いたします。
 なお、警告書においては、対応期限を1週間に定めていますが、事実関係調査のためご要望のある場合には、対応期限を2週間に延長いたします。

6. 裁判管轄

6-1.「地方所在企業も東京で訴えられるのか。」

 貴社のインターネットサイトにおいて写真を公衆送信する行為によって、東京都所在の公衆に被告写真を複製させまたはその具体的危険を生じさせ、公衆による当該複製権侵害を幇助しています。不法行為の幇助者も不法行為地管轄(民訴法5条9号)に属します。したがって、東京簡易裁判所および東京地方裁判所は、貴社による著作権侵害事件について管轄を有しています(ビヨンド事件・東京地裁令和2年1月21日決定)。

バナースペース

インフォテック法律事務所

〒105-0003
東京都港区西新橋1-2-9
日比谷セントラルビル14階

TEL 03-5532-8900
FAX 03-5532-8901